ヴァーチューズ・プロジェクトとは、
virtues project
若者や家族の間で激しさを増しつつある暴力を何とかできないものかと考えた、心理療法士・企業コンサルタントである
リンダ・カヴェリン・ポポフ、
臨床小 児心理学者で世界の聖典に造詣の深い
ダン・ポポフ博士、
ショーのプロデューサーでウオルト・ディズニー・イマジニアリング社のディレクター
ジョン・カヴェリン
の3人によって、はじめられたものです。
3人は、世界の聖典を調べ、そこには、非常に単純で深遠な事実があることを発見したのです。
スピリチュアルな伝統のすべての根底には『美徳』があり、それは人間のスピリットの本質であり、人格の中身そのものであると書かれていたのです。
これらの普遍的な52の美徳の言葉を使い、日常生活の中において、人が本来持っている美徳の実践を復活させるために戦略として考案されたのが、
「ヴァーチューズ・プロジェクト」です。
ヴァーチューズ・プロジェクトは、
特定の宗教の考えを実践するものではありません。
世界のさまざまな文化や宗教が共有している単純な叡智に基づいたものであり、私たちの中にある最善の資質によって生きようと教えるものあります。それは、勇気、名誉、正義、親切など人の中に眠っている内在的な美徳を呼び起こして生きてみることを説くものです。
さて、あなたの周りにいる、友人や知人、家族。そして、あなたを取り巻く全ての人々が、お互いに尊敬の大切さを教え、親切の美徳を涵養し、誠実の美徳のモデルとなる意思とスキルを持っていると想像したなら、どんな社会になるでしょうか。
このヴァーチューズ・プロジェクトは、現在、世界の約170カ国でプログラムやセミナーを行っており、家庭・学校・刑務所・企業などのさまざまな状況の中で、“人格に基づいた文化”を形成することに貢献しています。
また、国際家族年の1994年には、あらゆる文化の家族のためのグローバルなモデルプログラムとして、国連事務局によって表彰されました。
世界中の学校や実業界、さまざまな宗教団体や刑務所、そして、カウンセリングの場面や、麻薬やアルコールからの更正プログラム、そして、家族のコミュニケーションの中で、ヴァーチューズ・プロジェクトが活用され、目覚ましい変化がおこってきています。
日本でも10年ほど前からこのプロジェクトは行われてきました。
2005年に『ヴァーチューズ・プロジェクト 52の美徳の教育プログラム』(太陽出版)が大内博氏の翻訳で出版されたのを契機に、急速に広がり始め、2008年には『家族をつなぐ52のキーワード』(太陽出版)も出版されました。
このプロジェクトの国際公認の講師を
“ヴァーチューズ・プロジェクト・ファシリテーター”と呼びます。
現在、日本には約70人のファシリテーターが北は北海道から南は沖縄まで全国に津々浦々おり、職業は、教師、介護士、スクールカウンセラー、会社員、塾の講師などさまざまです。
naluも2日間の「内なる美徳を呼び起こすワークショップ」と3日間の「ヴァーチューズ・プロジェクト・ファイシリテーター・トレーニング」を受け、2012年12月にファシリテーターとなったその内の一人です。